導入事例
順天堂大学医学部 人体病理病態学講座 阿部 寛 様
[東京都・文京区] 2010年8月・卓上プッシュプル換気装置 1台
特定化学物質障害予防規則の改正に伴い小型の換気装置を設置してホルムアルデヒド対策を強化
東京都文京区にある順天堂大学医学部 人体病理病態学の研究室では、人体全体の疾病についての診断業務や遺伝子レベルの幅広い研究をしています。隣接する付属病院で行われる手術や内視鏡検査で採取した生体組織の病理診断、病理解剖による診断業務など日々実践。その際に使われるホルマリンに起因するホルムアルデヒドのばく露を防止するため、トルネックスの卓上プッシュプル換気装置をご導入いただいています。
トルネックスの卓上型プッシュプル換気装置ご導入の経緯について教えてください。
平成20年3月に「特定化学物質障害予防規則」が改正され、有害物質であるホルムアルデヒドの規制が強化されたのが導入の理由です。人体病理病態学の研究室では、がん細胞の有無などを診断するための組織検査を行っています。
組織検査を行うためには、鏡検できるように組織標本を作製しなければなりません。ホルマリンによって固定された組織の切り出し作業をする工程では、ホルマリンが揮発し、ホルムアルデヒドにばく露する恐れがあります。そこで、ホルムアルデヒドにばく露しないようにするために有効な排気設備は欠かせないのです。
この作業をするときは、以前は、作業エリアの上部に排気口を設けただけのもので、換気の効果も良くありませんでした。規制も強化された中でいろいろと探していて、条件に合ったのがトルネックスの製品でした。
選定の決め手となったのは何でしょうか。
2010年4月に開催された病理学会の総会に、機器メーカーが出展するコーナーがありました。そこで、某メーカーの紹介を受けてトルネックスの卓上型プッシュプル換気装置を拝見しました。時期的に研究室の引っ越しを控えていて、移転先の狭い作業環境に合う換気装置を探していたんです。
トルネックスさんの製品はコンパクトで、デザインがシンプルなところが良いですね。高さも適度で圧迫感がなく、理想的な形だと思います。上から下へプッシュプルする換気システムですが、ちょうど良い風量なので検体が乾燥することもありません。他メーカーより価格がずいぶん安く設定されているのも良い点です。大きいのが1台あるよりも、小型のトルネックス製品を2台置けば、2人同時に作業ができます。他にはない特徴ですから、今後は複数の人が効率よく作業ができるようになると思いますよ。
設置工事はすべてトルネックスさんにお任せしましたが、既存のダクトや電源がそのまま利用できて簡単に取り付けられました。以前と比べると格段に臭いもしなくなり、研究室のスタッフの評判も上々です。剖検室用にも欲しいですね。
ご要望などありましたらお聞かせください。
日常の業務のなかではまず問題ないと思いますが、作業台の下の受け皿の容量がやや少ないので、改良の余地はありますね。
ワークテーブルのドレンは簡単に取り外せますので、こまめに清掃しやすい仕様になっています。
作業時にワイピングクロスを敷くなどして工夫されるお客様もおられるようです。
- 今回お話を伺ったのは…
順天堂大学医学部 人体病理病態学講座
阿部 寛 様
※製品およびサービス内容は、予告なく変更する場合がありますので、あらかじめご了承下さい。
※ご導入先の名称については、取材当時の表記となっております。